「コーチングってなんか人生が窮屈になるよね。今不満とかあるけど別に世の中それが当たり前だから。わざわざ金払ってコーチングなんか受ける人の気持ちが僕には全然わからない。」
先日ある知人からこのように言われました。
この知人は私のクライアントではなく、長年仕事上の付き合いがある方です。仕事上は私の方がサービスを受ける側、いわゆるクライアントです。
クライアントが実践する仕事に対して、これくらいハッキリ否定話をしてくるのは長年の人間的な信頼関係があるからなので、まぁそれ自体は別にいいのですが…。(^^)
実はその知人の友人(私よりも遙かに付き合いが長い!)も、最近コーチングの勉強を重ねてコーチの資格を取得したらしく、知人はその友人から結構コーチングの話を聞かされているそうです。
その友人は私の実践するタイス&苫米地式ではないので本質は少し違うのですが、大まかな方向性というか考え方のようなものは似た部分があります。
例えば、人は無限の可能性があり、未来の選択をするときに過去に捕らわれるべきではない(過去は関係ない)、人生はゴールを設定し、それを基準として進む方が圧倒的に効率的で幸せな人生になる。などです。
(苫米地式では、ゴールは現状の外に設定するなど本質的に違うのですが詳しくない人には似て見えます)
その知人は「2人ともゴールとか似たようなこと言って、まるで宗教の人みたい。いいじゃんゴールなんか無くたって。そんなこと一々考えるの面倒だし。」とも言われてました。
話をしている時の知人はかなり感情が高ぶっており、周りの人の変化が受け入れられない様子にも見えました。
身近な人が急激に変化した場合、目の前にいる人が自分が良く知る相手ではなくなるため認知的不協和が起きます。
「不協和の効果は自己概念に対する脅威によって決まり、自己を肯定する手続きによって軽減される(MIT認知科学大事典)」とも言われます。
今回の知人のケースはまさにその状態にも見えました。
そういえば知人と話した後、Arthur C. Clarkeの次の言葉がふと浮かびました。
「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない」
(余談ですがこの言葉にまつわる小飼弾さんのブログ内の追補は結構爆笑です)
苫米地式コーチングは最新の認知科学に基づいており、きちんと学べばその正しさが理解できます。
情報の基をたどりたいと思えば、論文や古典などを辿れば理解を深めることも可能です。
たまたま上手くいった人がビジネス書を売るために考案した小手先テクニックとは訳が違います。
ですが、新しい事を受け入れず学ぶことさえしない人にとっては、正しい知識も魔法にしか見えませんし、小手先テクニックとの違いも分かりません。
なので単に「怪しい」と十把一絡げに扱われます。
実はコーチングを受けて自分が大きく変わろうとするとき、往々にしてこういう人が周りに現れやすくなります。
我々がドリームキラーと呼んでる人々です。
これから会社を辞めようと思う人の前には、「辞めて大丈夫か? どうやって生活していくのか? 自分の知り合いでも辞めた人がいるけど大変だよ….」みたいに沢山の余計なお世話アドバイスをしてくれる人が現れます。
「過去を基準」に物をおっしゃる方々です。
そして強いドリームキラーほど、より身近に現れます。
あなたに対して強い不協和を感じる程、強いドリームキラーになり易いからですね。
身近なドリームキラーは、自分が知る過去のあなたに戻って欲しいという願望を「あなたのためだから」という風に表現を変えて提示してきます。
本来ゴールはコーチ以外の他人に語る必要はありません。とういかドリームキラーが現れないよう語らない方がいいでしょう。
でも「会社を辞める」となると人によってはそうもいきませんよね。
大抵何らかの説明を求められるだろうし、答えたくもなるでしょう。
その場合、ドリームキラーが現れることは想定しておくと良いと思います。
強いドリームキラーは、大抵心からあなたのことを心配してくれている人がほとんどです。
単に知識が足りないので未来を基準に物が考えられないというだけです。
なのでもし身近で大切な人がドリームキラーになったら、そこを理解してあげてください。
そして愛情はそのままに、あなた自身はゴールを基準にどんどん進んで変革していきましょう。
変革を続けていく中で、見せたかった未来の香りが漂えば、不協和もなくなるでしょうし、次はその人が未来を基準に考えられる人に交われるかもしれません。(香りが漂わなくても変わるケースも多いです)
ちなみに私は今もその知人を信頼していますし、今後も普通にお付き合いをしていくつもりです。私にとってはドリームキラーでさえないですし…。コーチングは本人のwant toが一番大切ですので、今は本人が現状から離れたくないので、そのままにしておきますが。
また前回も少し書きましたが、退職しても日本人なら飢え死にすることはありません。普通に3食食べて洋服を着て屋根のある場所で眠れます。
もし家族がいるなら、みんなで協力し合えばいい事ですし、必要なら死ぬ気で働けばいいだけです。
(現状外のゴールがあれば、人はそうそう死にませんからフル回転しても大丈夫です。そしてその仕事ももちろんゴールを基準に選びましょうね。)
ましてや独り身なら何の心配もありません。ひたすらwant toの現状外ゴール目指して進んでいきましょう。
「会社を辞める」とは周りへの意思表示にもなりドリームキラーが現れやすくなりますが、もし現れたらその人達の意見は大事に頂戴して(そのままスルーしてゴミ箱へ。議論は大抵徒労に終わります。)、自分は未来の現状外にあるゴールを確信して進んでいきましょう。
そしてエフィカシーをあげ続け、ゴールにむけて進んでいくことだけに全てのパワーを注いでください。そしたら凄いスピードでゴールが近づいてきます。
エフィカシーが揺らぎそうになったら、ゴールの臨場感と抽象度をひたすら上げてください。そして時には結果ではなく変化にフォーカスを当てて観るのも悪くありません。
今月は想うところがあり、退職者の方を積極的に応援する月にしています。
退職する方、退職した方、退職を考えている方、ぜひ気軽にご相談ください!
全力でお応えします!
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