ゴール設定をして、日々せっせとそのゴールに向かおうとしているのになかなか進めない?
もしそういう状況に陥ってなかなか抜け出せない時は、ゴールを見直すかセルフトークを変更するのが良いかもしれません。
人は自分の決めた未来(=ゴール)に向かって時を過ごしています。
もし現状を抜け出すようなゴールを設定しなければ、現状(昨日までと同じ状況)が続くよう無意識が勝手にゴールを設定してくれます。
無意識は「安全な今」(少なくとも今生きてるという状況)を最大価値として、現状(過去)を肯定し続けるように働くのです。
朝目が覚めてから夜寝るまで、日常の多くの行動をトリガー(きっかけ)として現状維持というゴールを懸命に守り続けてくれます。それは黙々と丁寧に力強く行われる作業です。
現状のまま居続けたい人にとっては強力な味方となります。
逆にゴールへ向かう人にとっては、現状に引き戻される凄まじい力として意識に現れます。
意識への現れ方は人それぞれですが、あるクライアントさんなどは「最初現状から離れようとしたとき、現状に引き戻される大きな波を強烈に感じてしばらく気持ち悪かった」と言われてました。
引き波の激しい海辺で母なる海にずるずると引きずり込まれるような感覚でしょうか。大自然のパワーに抗えず持って行かれそうになる感じ…恐ろしいです。
(正しいゴール設定をしたことがない人は、この現状維持の力を感じる事さえないので、まず感じて観える事は素晴らしいです。観えれば対処可能ですから。)
ではゴール設定した後に、この現状維持の波に引きずり込まれないようにするにはどうしたらいいでしょう?
「気づいたから意識で何とかする」…ん~「頑張る」とかいう意味合いなら、多分絶対確実に無理です。
まずそれ程意識が強かったら既に解決している(そもそも問題にさえならない)し、意識で全ての行動を変えられると思うこと自体が浅はかだからです。
人の行動のほとんどは無意識ですし、そもそも判断が意識にあがる前に脳内での判断は終了していると言われています。
意識で出来る事は、それが実際の行動になるときに「やらない」と強制的に介入するだけです。カーネマンのシステム2(遅い思考)に近いですね。
でもこの介入は多大なコストが必要になります。雑な表現を使えばとてもとてもとても疲れます。
一日中できることではありません。
また意識は外部時間から常に0.5秒程遅れていると言われています。
そう感じさせない脳の力は偉大ですが、そのせいで我々は常に自分を100%コントロール下に置いていると誤解してしまいます。
意識は、多くの無意識の判断を実は追認しただけなのに「自分が判断を下した」と誤解するのです。
これは経験から頭で考えるだけだとなかなか受け入れにくい事ですが、近年多くの実験などでも証明されています。
ゴール設定した後、現状に引きずり込まれないようにするには無意識の力を使う事です。
現状に引き戻すのも無意識の力ですが、ゴールに向かうのもやはり無意識の力です。
無意識は臨場感がある方に従います。
臨場感は意識で働きかけができますね。
臨場感を上げる強力な武器はアファーメーションです。普通はこれで臨場感があがります。
もしゴール設定をしてアファーメーションもやってるのにうまくいかないようなら、疑わしい原因は2つです。
1.ゴールが心からのwant toではない。
2.ゴールの臨場感を下げる(または現状の臨場感を上げる)セルフトークが繰り返されている。
まずゴールが心からのwant toでないと、いくらアファーメーションをやっても無意識の力は発揮でてきません。臨場感を上げきれないからです。臨場感を上げて無意識の選択をゴールに向かわせるためには、脳内麻薬のドーパミンがじゃぶじゃぶ出てくる位でないと駄目です。つまりゴール側の臨場感が相当心地良くないと駄目だと言うことです。ゴールが間違っているとドーパミンがじゃぶじゃぶ出てくるくらい心地良くはなりません。
また、ゴールの臨場感を上げるためアファーメーションを行いながら、その数倍かけてゴールの臨場感を下げる(または現状の臨場感を上げる)セルフトークがなされていると、無意識の選択はゴールに向かいません。
ブレーキを踏みながらアクセルを踏むようなものですね。
アファーメーションというアクセルは空ぶかしに近くなり、面倒になるだけでしょう。
こちらは意識を向けると見つけやすくなります。
セルフトーク(外部に発しないのも含む独り言)は、容易に臨場感を変えてしまいます。
気をつけてチェックして、ゴール側の臨場感があがるものに変えていきましょう。
この2つを良くチェックして変えていけば、ゴールへ向かう速度も加速度的になり楽しくなります。
心からのwant toゴールを設定して、じゃんじゃん飛んで走って向かいましょう。
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