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仕事柄、「ゴールが見つからなくて悩んでいる」という相談を受ける機会がたまに(よく)あります。

苫米地式ではゴールを現状の外に設定するという制約があるせいもあるかもしれませんが、本当のゴールはそう簡単に見つからないものなので、見つからない事についてあまり焦る必要はありません。大丈夫です。

ただ人生豊かに過ごすためにはゴール設定が全てのはじまりなので、ゴールは必要です。

少し矛盾してますね。ではどうしましょう?

答えとしては、「まずは本当かどうかにあまりこだわらず、仮のゴールでいいから設定すると良い」ですが、折角なのでゴールが見つからない要因について少し考えてみましょう。

見つからない要因はその人の状況によるので一概にコレとは言えませんが、私がよくみるケースを3つほど紹介します。

1つ目は、現状の囚われが強すぎる。

2つ目は、他人の価値感でゴールを設定している。

3つ目は、ゴールが複数あることが良くないと捉えている。

まず1つめの、「現状の囚われが強すぎる」ケースですが、これは私達が過去を基準に生きるように小さい頃から教育されてきた弊害の1つです。

私達の多くは、目標を設定するとき過去の実績と現在の状態、周りの実績を重視して実現可能な計画を立てるようしつけられます。

この考え方では、目標を設定する時に到達するまでの道程がある程度明確に見えていなければなりません。

もうお分かりの通り、これに従うと現状ど真ん中のゴールが出来上がります。

でもよく考えてみてください。未来は過去の延長線上にあるのでしょうか?

皆さんご存じの通り、今や物理的なインフラ(水、食料、電気、ガスなど)にも欠かせない「インターネット」が一般向けに普及しはじめたのは1990年代後半です。また、インターネット社会となった日常に深く影響を与えるgoogleが世に出たのは1996年、Facebookは2004年(日本進出は2008年)と、ごく最近の出来事です。
新機種が話題のiPhoneは2007年に初めて世の中に姿を現しました。8年前、まさかiPhoneの新機種発表に世の中がこれ程お大騒ぎになるなんて誰が想像できたでしょうか?
他にも原発停止や太陽光発電の加速度的普及などはわずか数年前の事です。

数学の不完全性定理、量子力学の不確実性原理でこの世に確実なものは存在しないことが証明されていると言われますが、そんな話を持ち出さなくても、冷静に周りを眺めれば日々不確実なものに溢れているのは分かります。

地震のような自然災害はいつ起こるか分からないし、ニュースを見れば毎日思いもしない新しい事件があります。
毎年1万社以上の会社が倒産し、上司や同僚、友達や家族の機嫌は刻々と移り変わります。(あなたとの関係にかかわらず)

世の中は常に不確実で溢れているのに個人で観ると日々の不確実性が見えにくいのは、抽象度がとても高いか、昨日までと整合性がとれるようホメオスタシスが働いているからです。多分後者の人が多いような気がします。プラス教育ですね。

特に少し長めの将来予測など、まず当たらないと言われます。カーネマン等が調査した結果によると、専門家と言われる人と素人がランダムで予想した結果に、統計上有意な差はみられないようです。ただ専門家は後講釈が上手なので、まるで予測が成功したような錯覚に陥ります。本人を含めて。w

だれも予測できない未来なのに、過去の延長線上を想定して未来を決める必要はないと思いませんか?
どうせ不確実なら、現在の状態を白紙にして、自分が「そうありたい」と思う未来を設定した方が断然いいでしょう。

1つ目の解消は、全てを白紙にすることです。

分かりやすく実践するには、ゴールを決めるとき何かしら基準が浮かんだら、「その基準を選んでいるのはなぜ? 将来に関係ないんじゃない?」と自分に問うてみるといいでしょう。多くの前提はただの囚われである事が理解できると思います。

少しボリュームが出てきたので、2つめはまた次の記事で。

白い丸は3つめで出てきます。(^_-)


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