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人間は行動を意識するより前に、その行為を無意識で決定していると言われます。

例えば手を動かそうとする場合、その準備は自分の意識にあがる0.5~1.5秒前には無意識により始まるそうです。
研究によっては7秒も前に始まる場合もあるようです。

こう聞くと「自由な意思はないの?」という疑問がわき上がります。

 

それに対して東大で脳研究を行う池谷博士は、無意識の選択は意識より先に行われるが、それが意識にあがった時点で否定(行動に起こさないなど)する事が可能であるといい、自由否定とよんでいます。

カーネマンのシステム1(速い思考),システム2(遅い思考)の関係とも言えますね。

 

一応自由否定でシステム2のコントロールは可能ですが、実際にはとてもコストがかかるようです。無駄なパワーが必要だという意味です。

 

そこでサクッとゴールに向かいたい我々としては、できれば効率的なシステム1を味方に引き入れて生活していきたいものです。

 

そのために大事なのは、常にwant toな環境に身を置くことです。

物理的な環境も含めてall want toな環境になるのがベストです。
※実際には現状の物理世界も捉え方次第でwant toです

 

もちろん人間は物理世界だけで生きているわけではありません。

言語をはじめとした高度な抽象空間の中にいる時間の方が圧倒的に多いでしょう。

特にゴール側の世界は、より抽象的で実感が湧きにくいかもしれません。

 

でもそこに向かうのに無意識のパワーは絶対必要です。

意識よりもパワフルで、優先決定権があるからです。しかも意識で一々否定していると疲弊します。できれば否定しなくて良い決定を常にしてもらう方が楽で良いでしょう。

 

無意識はフィードバックが重要です。

脳は分かった振りをしてサボるのが大好きです。コストがかかりませんから。

ほっておくと楽な方、楽な方(現状維持)に向かって働きます。

なぜかというと、過去と同じ選択は結果が予測でき(記憶の流用)、新たな計算が不要で楽だからです。

 

ということで、無意識の思うがままに任せていると、なかなか前に進まない時もあります。というか多いです。
特に大きな変化を伴う事を脳は強烈にいやがりますから。

 

なのでそういう時は意識の出番です。

意識で無意識にしっかり良いフィードバックを与えてあげるのです。

新たな幸せの記憶を教えてあげるのです。

 

良い変化(選択)を見つけたら意図的に教えてあげましょう。何となくではなく、紙に書いたり口に出したりして外部化するのが効果的です。

脳は「はい、分かりました」と適当に返事をするのも得意なので、「分かったふり」に騙されないようにしましょう。

 

ちなみにフィードバックは現実でなくても構いません。

無意識は現実とイメージの区別がつきませんから。

 

現実世界の「よっしゃ! 今日もコレコレあって、どんどんゴールに進んでる!」という情感をフィードバックするのもOKなら、アファーメーションでゴール側の世界を幸せな情感と結びつけて無意識に提示してもOKだということです。

 

どちらも良いフィードバックを与えることで、脳に良いサイクルが生まれ、どんどん強化されていきます。

良いサイクルとは、自分が心から望むゴールへ向かう習慣です。

一度習慣ができると後は勝手にゴールへ向けて必要な選択を無意識がどんどん出してくれます。

ゴールに行きたいなら、それに素直に従いましょう。

 

でも次は意識が「自由否定」の力を使って、その選択をアボイダンス(回避)させようとするかもしれません。

自分の中の変化を恐れる心(コレも無意識が選び出しますが…)が、ゴールへ向かう選択をさせまいと、別の提案をしてくるかもしれません。

クリエイティブにアボイダンスしてくるのです。創造的に邪魔をするのです。

 

なぜなら脳は基本的に「変化」を嫌うからです。

ゴールに向かうのに必要な本を読もうと思ったら、面白いテレビの情報が目についたり、情報探すのにパソコン開いたら、無関係の時間つぶし的なニュースが目にとまったり、出掛けようとしたらコケてみたり….小さい事から大きな事まで、脳は色々仕掛けてきます。

無意識の選択に従うか自由否定で従わないか、どちらを選ぶのも自由です。

 

ただ加速度的にゴールに向かいたいのなら、より良い選択が自然にできるよう、キチンとフィードバックを与え続けましょう。

 

アファーメーションはそのための良い道具です。

どんどん活用していきましょう。

 

たまに「アファーメーションさえ開く気力が無かったら?」と聞かれます。

そしたらそれをアファーメーションにするのです。

別に字である必要はありません。携帯のボタンでもいいし、背景の好きな写真でもいいのです。

 

人にもよりますが、もしかしたら最初は躾(しつけ)に近いかもしれません。でも大丈夫。want toなゴールがあれば、すぐに慣れます。

 

もし慣れないうちに、自分が自分の好まない行動をしていることを見つけても気にしないでくださいね。

悪感情は別な記憶をつくるので好ましくありません。

起きたことは変えられませんし、その行動は気づいた時点で過去なので、未来には関係ありません。

興味を持つのは未来だけで十分です。

 

変わらない過去は、眺めて楽しむくらいにしておきましょう。

未来を変えて、その結果である今を楽しむ。それが大切です。

無意識を変えると行動、習慣が変わる。習慣が変わるとゴールにぐんぐん近づきます。

簡単ですね。

あなたの中に眠る無限のパワー。生かさない手はありません。

積極的に活用して、楽しい未来、望みのゴールをどんどん手に入れてください。

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